
この度、第111回日本消化器内視鏡学会総会を2026年5月8日(金)~10日(日)の3日間、パシフィコ横浜で開催させていただくことになりました。顧みますと私が初めて全国学会で発表させていただいたのが、 1994年に神戸で開催されました第47回日本消化器内視鏡学会(DDW-Japan 1994)でした。それから32年後に図らずも、歴史と伝統ある本会を担当させていただくことは大変名誉なことであり、学会役員、評議員ならびに会員の皆様に衷心より御礼申し上げます。さらに申し上げるならば、私の出身医局である山口大学医学部第1内科にとりましても、1978年に今は亡き竹本忠良教授が第20回日本消化器内視鏡学会総会を担当して以来48年ぶりのこととであり、身の引き締まる思いです。
本総会のテーマは、私の恩師である沖田極教授が2004年に第46回日本消化器病学会大会(DDW-Japan 2004)を担当された際の会長講演のタイトル「再生医学を巡る私の温故創新」をヒントに「温故創新・新たな時代の内視鏡医学~Learning from the Past, Looking ahead to the Future.~」としました。論語にある「温故知新」という言葉は、多くの人が知っているように「昔の物事を研究し吟味して、そこから新しい知識や見解を得る(広辞苑)」という意味です。そして、「温故知新」にとどまらず、さらに一歩進めて、「古きに学び自ら考え、新しいものを創造する」という意味に置き換えた造語が「温故創新」です。諸先輩方がこれまでに築き上げて来られた消化器内視鏡医学を改めて学び直し、そこから得た知識や方法を活用して、さらに新たな技術や機器、新たな概念や診断治療法を創出して普及させていく。本総会が、そういった新たな時代に向けた取り組みについて幅広く議論できる場にしたいと考えています。
COVID-19拡大により、多くの学術集会がオンラインあるいはハイブリッド開催を余儀なくされましたが、近年現地開催・対面形式での活発な議論ならびに直接の情報交換が戻りつつあります。本総会では、諸事情により現地参加できない会員の皆様のためにオンデマンドでご視聴いただける準備をする一方で、対面での開催を基本として、適度な緊張感と充実感に満ちた臨場感あふれる会にしたいと考えております。
横浜は、日本が近代化へと大きく舵を切った幕末・明治期に、海外に向けて最初に開かれた港町です。西洋の医学・科学技術・文化がいち早く流入し、日本の医療発展にも多大な影響を与えました。本総会では、国内外から多くの皆様に日々変貌を遂げている横浜にお越しいただき、熱い議論を交わすとともに、深い親交を深める場となることを期待しております。消化器内視鏡医学の過去と未来をつなぎ、新たな飛躍をともに築いてまいりましょう。多数の演題応募と多くの皆様のご参加を心よりお待ち申し上げます。
第111回日本消化器内視鏡学会総会
会長 良沢 昭銘
(埼玉医科大学国際医療センター 消化器内科 教授)
会議名 | 第111回日本消化器内視鏡学会総会 The 111th Congress of the Japan Gastroenterological Endoscopy Society |
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メインテーマ | 温故創新・新たな時代の内視鏡医学 Learning from the Past, Looking ahead to the Future. |
会期 | 2026年5月8日(金)、9日(土)、10日(日) |
会長 | 良沢 昭銘(埼玉医科大学国際医療センター 消化器内科 教授) |
会場 | パシフィコ横浜 会議センター(全館)、展示ホールAB |