第5回 内視鏡的全層切除・縫合法研究会

当番世話人

田中 信治
JA尾道総合病院病院長/広島大学名誉教授

当番世話人挨拶

 このたび「第5回内視鏡的全層切除・縫合法研究会」の当番世話人を担当させて頂くことになりました。まずは,ご推薦いただきました井上晴洋代表世話人,世話人・監事の皆様に厚く御礼申しあげます。
 消化管の早期癌に対するESDが一般化し標準治療となり,次のステップは「内視鏡的全層切除」,そしてそれに伴う縫合法(閉鎖法)と認識されております。欧米に遅れを取らないようにと,井上晴洋代表世話人が立ち上げられたこの「内視鏡的全層切除・縫合法研究会」も,今回で第5回というひとつの節目を迎えます。縫合法としては,欧米ではOverstitchが既に商品化されておりますが,本邦でも創の閉鎖法として,内視鏡的手縫い縫合法やゼオスチャーなどの器具が開発されています。内視鏡的全層切除・縫合法は,消化管粘膜下腫瘍の切除のみならず,井上晴洋代表世話人が提唱された「POEMの延長線上にあるPOEM+F(内視鏡的噴門形成術)」や「内視鏡的な消化管と胆管の内瘻化」などにも応用され,これまで外科的に行われていた手技が内視鏡を用いて行われており,治療の低侵襲化が実現していくことは素晴らしいことです。
 新しい技術の普及のためには,① 根治性,② 簡便性,③ 安全性,④ 医療経済,すべてを満たす必要があります。現在,デバイスの開発もまだ発展途上ですし,まだ手技の確実性や安全性が完全に確立しているとは言えませんが,現在それを達成するための工夫や試みが確実に進みつつあります。
 今回のテーマは,「内視鏡的全層切除・縫合法: 臨床導入のための課題と対策」とさせて頂きました。この内視鏡的全層切除・縫合法の技術的な工夫や新しい試みに加えて,この技術普及のためのグローバルな視点での演題も期待します。本研究会で内視鏡的全層切除・縫合法の臨床導入に向かってさらに前進できるような演題発表を頂き,ポジティブな議論が出来ることを願っております。これまで,あまりこの領域に関わっておられなかった先生も,本研究会に参加すれば新しい発想や研究課題も得れると思います。今回は,コロナ禍が収束した状況でほぼ対面で開催できるでしょう。一人でも多くの先生の御参加を期待しますとともに,症例や経験をお持ちの先生は奮って演題を申し込み頂きますよう何卒宜しくお願い申し上げます。

第5回内視鏡的全層切除・縫合法研究会 当番世話人

田中 信治

テーマ 内視鏡的全層切除・縫合法: 臨床導入のための課題と対策
日時 2023年12月16日(土)
昭和大学江東豊洲病院 9階 講堂
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